やまだボーリング 社長
広島県広島市安佐南区沼田町伴2272-2
TEL 082-848-6374
山田 正秋 (Yamada Masaaki)
「ボーリングの匠」第27回は、広島県にあります、やまだボーリングの山田さんをご紹介します!
やまだボーリングさんは、井戸ボーリングを専門とし、中国地方を中心にお仕事をされています。
若い時は自動車鈑金関係のお仕事をされており、自動車の店を出したりもされていましたが、
仕事で使用するシンナー系の塗料が体にはとてもきついこともあり、最終的にボーリング業1本へ転向されました。
当時の技術は現在にそのまま生かされ、ボーリングマシンは自身で改造も行っております。
ボーリングの匠「第3回」でも紹介していますが、
広島県ではクローラに搭載したタイプのボーリングマシンが主流で、この度使用していたマシンもやはり同様の仕様。
この方法の場合、現場乗り込み後の早い段取り作業を可能にしています。
マシンの改造も、もちろん山田さんご自身でされているとのこと。
ボーリング作業は自然が相手のため、トラブルとは常に背中合わせですが、
「何が起きても慌てず、事態を考え・想像し、その対策を考えること。」 と山田さん。
常にそういう心構えで仕事に取り組んでいるというその姿勢に「匠」を感じました。
これからもお体に気をつけて頑張ってください!
記 者:これまでに苦労されたお仕事はございますか?
山田さん:やはり水井戸ボーリングでしょうか。
例えば、水井戸用にストレーナー(※1)を入れるも、その位置が合わないのか、
ポンプを入れても水が揚がってこない時がありました。
本来ならば水が出ている箇所にきちんとストレーナーを設置するのですが、
この場合は、あとからそのパイプに穴をあける道具を自分で製作しました。
また、ある時は掘削中にハンマー(※2)が折れたのですが、
この時に慌ててすぐに引き上げたら、先端を残してスポッと抜けてしまいます。
ところが、あえてそのまま回すと”バリ”が出来て、
それに引っ掛けて一緒に引き上げることができるのです。
どのボーリング現場でもそうですが、地盤は本当に多種多様です。
同じ岩盤でも硬い・軟らかいがありますし、崩れるところもあればそうでないところもある。
そういう状況なので、先ほどもお話しましたが、トラブルとは常に背中合わせなのです。
なので、それにどう対処していくかが仕事の上ではとても大事なのです。
記 者:なるほど、その心構えですね。
記 者:また、仕事のなかでいつも心掛けていることはございますか?
山田さん:とにかくマシンの安全点検です。
例えば、マシンにちょっとでも油漏れがあれば徹底的に調べます。
場合によっては営業マンに連絡を入れて直接確かめてもらうこともあります。
ちょっとの油断が大事故につながりますからね。
記 者:本日は取材のご協力ありがとうございました!
(※)ストレーナー
ボーリングにより掘削した孔に井戸管を入れるのだが、
そのうち地下水を取水するために、孔またはスリットの加工がされている管をいう。
多くのスリットは縦ないし横に幅0.5mm~2.0mm程度の切れ目が入っている。
(※)ハンマー
エアーハンマーのこと。
先端に専用のビットとロッドをつけて回転させ、さらにエアーの力によるハンマー打撃が加わることで、
掘削がとても容易になる。硬い基岩を掘削する場合に用いられることが多い。
なお、語句説明につきましては、「ボーリングの匠」第3回を参照ください。