有限会社 佐藤ボーリング 代表取締役
北海道登別市富岸町92番地33
TEL 0143-87-2356
佐藤 博 (Satou Hiroshi)
前回に引き続き、北海道地区より「ボーリングの匠」をお送りします。
第5回となる今回は、有限会社 佐藤ボーリングの佐藤さんをご紹介します!
先進ボーリング(※1)を得意としており、その技術は道内トップクラス。
マシンのスピンドル回転・水平ボーリング用の架台などは自前で製作し、工夫を凝らし、その作業効率をあげています。
さらに、佐藤さんがこだわりをみせているのはダイヤビット(※2)。
とにかく現場の岩質に合わせてオーダーメイドで注文するのだそうです!
現場に入る前に特に気を使うことのひとつであり、これをキッチリと地質と適合させることで掘削作業の効率が飛躍的に上がるとのこと。
なるほど、こういったノウハウがとても大切なのですね。
これからもお体に気をつけて頑張ってください!
記 者:お仕事のなかでいつも心掛けている部分は?
佐藤さん:何より安全第一。
あと、マシンはいつもキレイにして大事に使いたいね。
仕事が終わったあとは、きちんと分解し清掃したうえで次の仕事に備えているよ。
記 者:機械を提供する側としてもとてもうれしい言葉ですね。
記 者:これまでで特に苦労されたお仕事はございますか?
佐藤さん:数年前、トンネルの先進ボーリングをした時かな。
ここは蛇紋岩(じゃもんがん)と粘土の地層で、蛇紋岩というのは水を含むとドロドロになりやすくて、これに粘土層が加わり、より一層対応が困難な地層となっていたよ。ロッドを戻す(抜く)と孔壁が崩れて、元に戻ってしまうのだから。結局ここはケーシングを挿入して対応したけど、このケーシングも周囲の土圧により、締めあげられて抜けなくなっていた。とにかくとても難しい現場だったね。
記 者:本日は取材のご協力ありがとうございました!
(※1)先進ボーリング
トンネル工事などでは、掘削前に前方の地質や湧水の状態を的確にとらえ、設計や施工法に反映させることが、工事の安全性や経済性を高めるために重要と言われており、これから掘り進む場所に水平のボーリングを行い、前方の地質の状態や断層・湧水の有無を探る調査ボーリングを先進ボーリングという。
(※2)ダイヤビット
ダイヤモンドビットのこと。
掘削ツールスの先端に取り付けられ、硬岩・超硬岩の掘削時に使用する。
表面にダイヤモンドを鋳込んだサーフェイスビットとダイヤモンドの粉末を金属粉末と混合して焼結したインプリグネイテッドビットがあり、それぞれを地層によって使い分ける。